●早すぎる結婚 〜スーダン 古き慣習からの解放〜

(2009年10月1日更新)

どの社会にも独特の伝統と慣習がありますが、時にはそれが、何世代にもわたり人々を苦しめている場合があります。多くの国で社会に深く根づいた早すぎる結婚も、こうした慣習の一つです。

スーダンのエド・ドゥエイム白ナイル地域に住む子どもたちは、男女ともに肉体的、精神的に未成熟であるにも係わらず、15歳以下で結婚することが当たり前となっています。そのため、心身の健全な成長が妨げられたり、教育の機会を奪われるなど、様々な権利が侵害されています。
こうした慣習の背景には、社会的、経済的、宗教的など様々な理由がありますが、とりわけ大きな要因となっているのは貧困です。

スーダンでは、男性がダウリー(持参金)として現金や金製品を花嫁の家族に渡す慣習があるため、女の子がいる家庭にとっては、結婚は家計を助ける手段とみなされています。また、女の子を早く結婚させ、食費や教育費などの出費を抑えたいとの考えも働いています。

さらに、女の子が幼いうちに結婚しないと一家に不名誉な出来事が起きるという迷信も広く信じられており、自分たちの娘を幼くして結婚させることは誇らしいことだと考える親も少なくないのです。

「わたしは13歳で結婚し、学校を辞めなければなりませんでした。子どもができなかったので離婚をしたいと訴えていますが、父は私の離婚に強く反対しています」。
アムナ 23歳

 
学校へ戻りたいです。アムナ

このように、女の子たちの自由を奪う慣習をなくすために、プランはコミュニティの人々の意識変革を目的とした集会を開催しました。 集会の中で、プランの職員は、早すぎる結婚が及ぼす悪影響について説明をしました。そして、啓発のためのワークショップや討論会などを通して、女の子の教育の重要性を伝えるとともに、親や住民は負担の大きい慣習から子どもを守る義務があることを訴えました。

さらにコミュニティの宗教的指導者、保護者、政府関係者と協力しながら、歌や演劇、ポスターやビデオを通して、これらのメッセージを広めました。こうした活動により、家庭や学校、コミュニティのあらゆる場所で、早すぎる結婚について話し合う光景が見られるようになりました。子どもたちは、数年前には考えられないほど、両親や年長者たちの態度が変わったと口々に述べています。

「大事なことは、早すぎる結婚のような伝統的な慣習を重んじる人々の意識と行動を変えていくことです。コミュニティの人々にこうした慣習がもたらす悪影響について広める活動に参加でき、とても誇らしく幸せに思います。多くの家族を説得して、この慣習をなくすことができ、とてもうれしいです。今では、多くの女の子たちが学校に通い続けています」。
アフメッド 16歳

 
啓発劇を演じる子どもたち
 プランは、早すぎる結婚という慣習をなくしていくために、引き続き、意識啓発や家計の安定などに取り組んでいきます。

スーダンにおけるプランの活動