●インディヘナの子どもたちの学校 〜エクアドル〜

 

(2009年8月3日更新)

南米エクアドルは、インディヘナ(先住民族)や、メスチソ(混血)と呼ばれる人々が、それぞれの言語や文化を持つ多民族国家です。人口の7%を占めるインディヘナの子どもたちのうち、62%が公用語のスペイン語による初等教育を修了していますが、言葉の壁のために多くの子どもたちが留年しているのが現状です。

そのためプランは、パートナー団体と協力して、インディヘナが多い地域で、現地語であるケチュア語とスペイン語の二言語教育を推進しています。二言語教育を開始した学校では、ケチュア語の教科書を用いて、ケチュア語で授業を進行します。ほとんどの教師が同じ言葉を話すインディヘナで、子どもたちとより深い信頼関係を築くことができます。また、教師たちは教授法についてもトレーニングを受け、子どもたちがどうしたら楽しんで学べるか、常に工夫しながら授業を行っています。

 

 

 
古くから使われてきた薬用植物について学ぶ子どもたち

教室で友達と一緒に
 

9歳のアイダは、言います。
「先生の話はよく分かるよ。だって先生もわたしたちと同じ帽子をかぶって、同じ言葉を話すんだもの」

先生のアスカも、ケチュア語教育の効果を感じています。
「以前は、子どもたちは非常に消極的で、教師の言うことをなんでも受け入れていました。今では、自分たちの言葉で考え、要求をきちんと発言できるようになりました」

プランは、エクアドル政府の二言語教育局と協定を結び、ケチュア語によるカリキュラム作りや教材作成、教師トレーニング、教育設備の改善などを進めています。


例えば、算数の授業では、計算するための道具としてインカ文化で長く使われてきた”タプタナ”を取り入れています。タプタナを使った「羊飼いと羊」というゲームでは、オスの羊、メスの羊、太った羊、小さい羊などを数えながら、数字とともに形や重さなどについても学んでいきます。また、タプタナ以外にも、身近にある石や昆虫を使って数を教えるなど、生きる上で自然との共生が不可決なインディヘナの文化をうまく取り入れています。

二言語教育を実施する学校に子どもを通わせる、ある保護者は言います。
「子どもがここできちんと学ぶことができて幸せです。私たちの世代のように、無学で苦しむ人生を歩ませたくないのです。彼らは、同じ言葉を話す仲間に囲まれ、自由でのびのびとしています。笑顔も増えて、自分の文化に誇りを持つようになりました」

 
“タプタナ”を使って学ぶ子どもたち

プランは今後も、さらに多くのインディヘナの子どもたちが質の高い教育を受けられるように、コミュニティや保護者に二言語教育の大切さを伝えていきます。

 

 

 

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