●ケニア・ビデオプロジェクト   第31回日本賞(ユニセフ賞)受賞!(2004年 NHK主催)

 

教育番組コンクール「日本賞」は、世界各国の教育番組の向上を図るとともに、国際間の理解と協力の増進に資することを目的に、NHK主催で毎年行われているコンクールです。今回受賞した特別賞は、困難な状況下にある子どもの生活や境遇についての理解を促す優れた作品に与えられる「ユニセフ賞」。参加27ヶ国47作品の中から、見事選ばれました。受賞作品「子どもに声を 誰のせい?」は、プラン・ケニアで実施している子どもの社会・文化的発達のプログラム、ビデオプロジェクトの一環として制作されました。このプロジェクトでは、プランのアドバイスを受けながら、子どもたちがビデオのテーマの選定からシナリオ作り、撮影、編集に至るまでの全てを行いました。

制作をしたのは、ケニアの首都ナイロビから北東に40km離れたフォスター・プラン活動地域ティカにあるキアンジャヒ小学校のビデオプロジェクトチーム(メンバーは12〜14歳)です。今回チームがビデオのテーマにHIV/エイズを選んだのは、キアンジャヒ小学校の元同級生の女の子がエイズによる合併症で亡くなったことがきっかけでした。誤った情報や噂が氾濫するコミュニティの状況を見たメンバーは、プランのHIV/エイズに関する講習会に参加して正しい知識を学んだ後、自分たちが制作するビデオを通じて同級生にHIV/エイズについての正しい情報を伝えようと動き出したのです。

ビデオのタイトルには「誰のせい?」。亡くなった本人が予防行為を行わなかったことだけが原因なのだろうかと、問い掛けています。彼女は両親に強制されて女性性器切除を施された後、性行為に及ぶようになり、そして妊娠。出産の後、家を飛び出した彼女は売春などで生計を立てていた末のHIV感染でした。彼女は誰から感染したのか。なぜ避妊具を使用しなかったのか。性器切除の際の消毒されていない器具から感染したのではないか。施術した伝統的助産師が悪いのか。このビデオは観る者にその答えを導き出させるとともに、HIV/エイズが大人だけでなく子どもにとっても脅威であることを改めて訴えかけています。

子どもたちはビデオ制作を通して地域問題に取り組み、その発表を通して自分たちの意見を発することができました。ビデオプロジェクトは、子どもたちのコミュニティ開発への参加を促進し、大人とは異なる視点を持った子どもの意見を開発活動の中に生かしていくことができます。これからもケニアから子どもたち制作の優れたビデオ作品が、続々と誕生することでしょう。




 

 

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