手続きの簡略化で登録率向上〜中国の出生登録キャンペーン〜

(2007年7月10日更新)

省岐山県のとある病院の分娩室。助産師が生まれたばかりの赤ちゃんのへその緒から血液を採取し、血液検査を行っています。この血液検査こそが、この子の健やかな「将来への鍵」を握っているのです。

「将来への鍵」。それは出生登録です。出生登録をしていないと、医療サービスや教育が受けられないばかりでなく、人身売買、差別、暴力、虐待などから法的に守られる権利も失ってしまいます。中国では生後30日以内に地域の役所で、出生登録をするよう義務付けられていますが、その手続きが複雑なため多くの親が出生登録を行っていません。プランの子どもの権利担当者は、次のように話します。「子どもの血液型を病院で特定した上で、3つの異なる役所に届けるという今の手続きは、どう考えても複雑すぎます。多くの家族にとって、血液検査のためにわざわざ病院に行き、それから別の役所に手続き行くことはとても時間のかかる大変なこと。しかし、すべての子どもの権利を守るプランにとって、出生登録は不可欠です。」

このような状況の中、プランは2005年から陜西省岐山県で、大学、政府と協力し出生登録キャンペーンを開始。登録率を上げるために手続きの簡略化に取り組みました。血液検査もそのひとつ。検査を受けに病院に出向く代わりに、生まれてすぐ病院で血液検査を行い、医療出生登録カードを取得すれば、その後一つの役所に届けるだけで出生登録が完了するように、と大幅に簡略化しました。これによって岐山県では41%だった5歳未満児の登録率が99%に上昇しました。

中国で出生登録が進まない別の理由として、一人っ子政策があります。2人以上の子どもを登録すると高額の罰金を支払わなければならないため、第二子が生まれても出生登録をしない親が多くいます。プランの出生登録キャンペーンの結果、岐山県では罰金の支払いが最長10年間猶予されることに。また、第一子が女の子だと分かると中絶するというケースに対して、政府は女子の権利についての啓発キャンペーンを実施し、女の子に対する人々の意識を変えようとしています。

世界の人口の20%が暮らす中国。陜西省岐山県での成功によって、中国政府は2008年にはあらたに5省での出生登録キャンペーンの実施を決定。プランもまた大学と協力して、5年間に中国全土で出生登録キャンペーンを展開するという目標に向かって一歩を踏み出しました。


■  出生登録証明書


 
■  助産師に抱かれる生まれたばかりの赤ちゃん
血液検査を済ませ、いざ出生登録へ

 

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