● お正月の日本へエチオピアからメリークリスマス

(2007年1月11日更新)

世界には、独自の暦を使う国・地域がたくさんあります。多民族国家では、それぞれの民族・宗教の正月を祝うため年数回お正月がある国もあります。 日本でお正月休みが明けたころ、アフリカのエチオピアではクリスマスを 迎えます。

日本では太陽暦の1月1日に新年を祝いますが、中国のように太陰暦の1月1日(旧正月)に祝う習慣も残っています。そのほか太陽暦2007年1月1日は、イスラム暦では1427年12月11日、ユダヤ暦では5767年10月11日となります。

アフリカ大陸の中でも独自の文化と歴史を持つエチオピアも、独自の暦を持っている国。太陽暦2007年1月現在をエチオピア暦では1999年6月です。そして日本の1月7日に、原始キリスト教の一つであるエチオピア正教のクリスマスを祝います。

エチオピアのクリスマスは「ゲンナ(Genna)」と呼ばれています。公用語のアムハラ語でスポーツの「ホッケー」を意味し、これはもともとギリシャ語の「誕生」という言葉に由来します。イエス・キリストの誕生が天使たちによって伝えられたときに、エチオピアの羊飼いたちがホッケーをしていたとされることから、何世紀にも渡ってクリスマスにはホッケーをして祝います。

■  ゲンナ(ホッケー)の様子


(出展:エチオピア観光委員会出版物)

ゲンナは、収穫期の終わりと結婚式のシーズンの到来の節目であることも示しています。そして、ゲンナの前に行なわれる44日間の断食の終了も表します。このように、農業の休暇シーズンであり、宗教的にも、社会的にも、そしてホッケー競技のイベントシーズンとして、ゲンナを盛大に祝うのです。

教会では礼拝が深夜から朝まで行われ、人々はキリスト誕生を祝い、天と地、神と人間、人間と自然の和解、そして何よりも人類の救いを祈ります。聖職者はカラフルな式服をまとって、太鼓に合わせて儀式用の古来の踊りをします。

各家庭ではドロワット(鶏肉の煮込み料理)、ディホダボ(伝統的なパン)、タッラ(地ビール)やアラケ(アルコール度の高いお酒)などのご馳走が用意されます。そしてコミュニティでは、ゲンナのお祝いとして特別に、1頭の雄牛を調理し、コミュニティの皆で分け合います。

そして、ゲンナの2ヶ月前から開始されていたホッケーの試合の決勝戦がゲンナの当日に行われるのです。午前中に子どもたちの、午後は青年たちの試合が行われます。

■  ゲンナ=ホッケーの競技者たち 各チーム18人で、10人ずつでゲームをします。


(出展:エチオピア航空発行のSelamta)

歴史的には、王と女王が余暇の1つとしてホッケーを観戦しました。王と女王がそれぞれに選手やクラブを所有し、お互いのチームが試合をしたのです。その他に、領主対小作人の試合もありました。競技中は両者の身分の差別が禁止されていました。村中の人たちがどれだけ興奮して試合を観戦したことでしょう。

夜に試合が終わると、勝者とともに後に続く敗者を、人々がダンスや歌で称えます。そして勝者のリーダーの家で宴会が明け方まで行われます。このような雰囲気に包まれるゲンナは、農村部の子どもたちにとっても特別に楽しいものです。試合や祭典、伝統的行事に、子どもたちもとても張り切って大騒ぎするのです。

文責:プラン・エチオピア Ayele Emiru ・ 編集:プラン・ジャパン

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