● チャイルドや家族の「引越し」 〜タンザニア〜

<引越しは生活の一部>
プランが活動する途上国、特に農村地域では、土地や住居・仕事に対する考え方や習慣が多様で、人々は頻繁に居所を移動するのが実情です。農閑期には都市部や他地域へ出稼ぎをし、農繁期には農場を転々とします。家畜の水や食料を求めて季節ごとに移動する家族もいます。中学校や高校、職業訓練の場のないコミュニティから教育の機会を求めて他地域へ引っ越す場合もあります。

例えばタンザニアでは、小学校を卒業した10代の若者の多くは、仕事を求めて村を離れます。農村から都市への移住が近年増加していますが、タンザニアでは、生まれ育った村から離れない人の方が少ないくらい、引越しは生活の一部なのです。「家族」の概念も非常に広く、子どもだけが一時的に親戚のコミュニティで暮らして、しばらくしたら戻ってくるということも珍しくありません。

こうしたなかで、引越しや留守を常にプランが把握することは困難です。現地スタッフがチャイルドの「一年の歩み」(成長記録)の作成や手紙を届けに行ったときに、近所の人や残っている家族を通じてはじめて知ることがほとんどです。引越し先や留守の期間が不明の場合でも、しばらくしたら戻ってくることが多いため、数ヶ月様子をみます。チャイルドが戻らないと判断したときには、残念ながら登録終了となります。

 
■  タンザニアのコミュニティの日常

<どうしてプランの活動地域から離れてしまうのでしょう?>
プランの支援によって開発が進められているコミュニティから、なぜ引っ越してしまうのか皆さんは不思議に感じるかもしれません。
プランは、さまざまな問題が存在する貧困に苦しむコミュニティで活動を開始します。最終的には住民たちだけで問題を解決する能力をつけることが、プランのコミュニティ開発の目標です。そのため、子どもを含め住民たちは、問題点の認識から、解決のための行動計画策定、プロジェクトの実施とその評価までのすべての局面における積極的な参画が求められます。

このような参加型のコミュニティ開発は、結果が目に見えるまでに長い時間を要するのです。なかなか変化を感じることができないために、途中で疲れてしまったり、都市や鉱山へと仕事のチャンスを求めたりする人も出てきます。

プランは、コミュニティへの定住や活動への参加を強制することはしません。人々の自発性や意志を大切にしているからです。しかし、コミュニティの持続的発展のためには、人々の継続的な参加が不可欠です。そのためプランは、コミュニティでの活動を始める際にじっくりと住民と話し合い、プランの活動への理解を深めます。また、特に若者たちが自分たちのコミュニティの発展のために活躍できるよう、プランの活動によってコミュニティ内に就業の機会を生み出す努力をしています。

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