●アジアのコミュニティを訪ねて

(2009年7月1日更新)

プラン・ジャパンがお手伝いするコミュニティ訪問の多くは、アジア地域の訪問です。同じ国を繰り返し訪問される方も少なくありません。今回は、視察したプロジェクトについてお寄せいただいたコメントを紹介し、支援者が見た現地の様子や課題についてお伝えします。

 

■ 2月にカンボジアを訪問された鈴木さん

2005年10月よりスポンサーとして2人のチャイルドと交流されています。交流しているのは別の国のチャイルドですが、今回はカンボジアを訪れる機会があったため、同国で実施されている井戸建設、太陽光を使ったコンピュータプロジェクトを視察されました。


中学校に設置された飲料水の濾過装置
 
手回しでくみ上げる井戸



「村には井戸があって、その仕組みはシンプルな足こぎや手まわしで水をくみ上げられるもので、壊れても修理できそうな継続性のある仕組みだと思いました。井戸も水のフィルターも仰々しい設備ではなく本当にシンプルで、村の中に溶け込んでいたように思います」

ソーラーパネルが設置された中学校の校舎

 
パソコンを使って課題に取り組む生徒たち。奥にはろ過装置付の飲料水

「中学校訪問では、パソコン用の電気を供給しているソーラーパネルと、実際にパソコンを使用する生徒の様子を視察しました」

メンテナンスが難しい最新設備や大掛かりなインフラ整備よりも、簡易な設備をきちんと管理することにより、プランが地域での活動を終了した後でも、成果を継続することができます。


■ 4月にインドネシアを訪問された武田さん

1999年7月から、10年間にわたってスポンサーとして支援されています。1人目のチャイルドも現在の2人目もインドネシアのチャイルドです。武田さんは現在同国でお仕事をされていることもあり、前チャイルドに続き、現在のチャイルドを訪問されました。 (※プランの活動国に在住の場合も、ご訪問の手配はプラン・ジャパンが行っています。)

今回は、幼稚園と小学校のプロジェクトを視察されました。チャイルドの家では、チャイルドが通っている中学校の様子を質問したそうです。


視察した小学校
 
チャイルドの家。隣人の子どもたちとチャイルド(一番左の女の子)

「基本的には教育を重視したプログラムで、これで良いと思いました。
ただ、気になるのは、チャイルドは将来先生になりたいようですが、現在中学2年生で、通学は週1回、それも金曜の午後2時間だけとのこと。
これまで通っていた中学校が遠く、中途退学を防ぐために村に教室を建設したと聞きましたが、これでは学力不足で、高校にも大学にも進学できないのでは・・・」

インドネシアの小学校就学率は9割以上と報告されていますが、教育内容の乏しさから中途退学率も高い状況です。2004年に活動を開始したこの地域では、まずは中途退学者を対象とした非公式学級を設置し、幼児教育および小学校教育での指導内容の改善に注力しています。武田さんのご指摘通り、中学校では授業の内容や実施状況にまだ多くの課題があります。プランは今後、中学校の授業内容を改善する取り組みを広げていきます。


■ 5月にフィリピンを訪問された河上さん

1989年の12月からのスポンサーである河上さん。現在のチャイルドは3人目で、フィリピンの女の子です。今回は同じチャイルドのもとへ2度目の訪問をされました。

チャイルドの通う中学校

 
活動地域事務所にてプランのスタッフたちと

「この地域では、仕事もなく、お米も作れません。土地が塩分を含んでいるからです。
嘘のような話ですが、マニラから仕事の斡旋に来る人がいて、実は人身売買に近いものです。
また、お金ほしさと家族を助けるために、学校に行かない子どもが結構な数いるとのことでした。
伝染病などの基本的な知識や、うがいや手洗いを教えても、なかなか理解できないらしいです」

このように土地がやせて就業機会の少ない地域では、現金収入が少なく、子どもの教育は後回しになりがちです。プランは、このような地域において、学校に通っていない子どもの親の意識啓発や収入向上プロジェクトを実施しています。しかし、昨今の世界的な経済不況のあおりを受けて、各家庭の家計状況はさらに厳しくなっており、プランも大きなチャレンジに直面しながら活動を続けています。

 


今後もより多くの方に、コミュニティ訪問でチャイルドに会い、支援の成果や課題を目にしていただけることを願っています。また、スポンサーの皆さまには定期的にお送りする「一年の歩み」によって、チャイルドが暮らす地域でプランがどのような活動を行ったのか、子どもたちが見た活動の成果をご報告しています。どうぞ、支援によって変わりゆく地域を見守り、応援してください。

前回の記事: 「アフリカのコミュニティを訪ねて」
コミュニティ訪問にご関心のある方は、こちらをご覧ください。