(2008年9月5日更新)
「私は読み書きがまったく出来ません。でも夫は子どもの頃、時々学校に行っていました。私たち夫婦は子どもが小さいうちから学ぶことが大切だと考えているので、できる限りのことを娘に教えたいと思っています。ですが、毎日いろいろな質問をしてくる娘に、時々どう答えて良いのかわからなくなります」 カンボジアのシェムリアップ州アンコール・チャム地区では、公式・非公式ともに幼児教育がほとんど普及しておらず、識字率が低いままです。この問題に対し、プラン・カンボジアでは地方教育省と協力し、2008年から「家庭を中心とした保育プロジェクト」を10村で実施しています。このプロジェクトの目的は、子どもたちが正しい生活習慣を身につけられるよう家庭環境を整え、健やかな精神的・身体的成長のために必要な知識を積み重ねていくことです。 |
![]() ■指を使って数の数え方を学ぶ |
プロジェクトでは、まず始めに各村から選ばれた母親に対して、日々どのように子どもたちと接し、教えるかについてのトレーニングを行います。トレーニングの内容は、小学校入学に向けた鉛筆の持ち方、話し方、質問の仕方や受け答え方、説明を注意深く聞くこと、そして基本的な単語の教え方などです。その後、トレーニングを受けた母親が中心となって、村内で5歳以下の子どもを持つ家庭を訪ね、両親に学んだことを伝えます。 |
サボンと夫のリーはこのプロジェクトに参加してから、娘が確実に変化してきたことに大きな喜びを感じています。二人は十分な教育を受けたわけでもなく、家から30キロ離れた稲田で数週間過ごさなければならない時もあります。しかしどんなに忙しくても、小さな娘がきちんと理解できるように一緒に過ごす時間を大切にしています。 |
![]() ■地面に書いて文字を学ぶ |
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サボンは娘の変化について、次のように語りました。「以前は数え方や色の名前を知らなかった娘も、今は自信を持って数や色を教えてくれます。娘に教えることは、考えていたよりも難しくありませんでした。例えば、料理をしながらお米に何を最初に加えるのかを教えたり、鳥や木などについても話しています」。 日々の何気ない会話から子どもたちは多くを学び、知識を身に付けます。子どもも大人も自分自身の能力に気づき、自信を持ってそれを伝えていく。家庭から始まる教育が、カンボジアの現状を変えることにつながっていくのです。 |