洪水・土砂災害 〜エクアドルからのレポート〜               

(2008年5月9日更新)

エクアドルでは、昨年末からの豪雨によって太平洋沿岸部を中心に洪水や土砂崩れなどの大規模な災害が発生しました。国土の50%以上にも及ぶ広範囲で、人口の約25%に相当する350万人に影響があったと見られています。この状況を受けて、プラン・ジャパンはこれらの地域での緊急・復興支援を2月に開始しました。


雨は1月に過去10年間で最も多い雨量を記録し、その後も断続的に降りつづきました。洪水を引き起こした豪雨は、激しい突風も伴い、そのために多くの家屋が壊されました。グアヤス県に住む10歳の少年ホセは、その日の午後のことを決して忘れられないと話しています。「もう世界が終わるんじゃないかって思うほど、強い風が吹いていました。ぼくの家の屋根からトタン板が吹き飛ばされて、もう少しできょうだいに当たるところでした。家族の誰かがケガしていたらと思うと・・・とても怖いです」

同じ頃、11歳のダニエルは家にむかって歩いていました。風で木の幹が折れ、ちょうど彼の後ろで横倒しになりました。彼は一目散に走って、ようやく家にたどり着きましたが、家の屋根は吹き飛ばされて無くなっていました。家の中の物もほとんど壊れ、何もかもがめちゃくちゃ。ダニエルは今は母方の祖母の家にいます。

マナビ県のポルト・ビエホ地区にある農村では、家々は水深1メートルほどの水に浸かったままです。もともと海抜が低く、平らな土地だった上に、土壌が既に多量の水を吸っているため、水がはける様子はありません。溜まった水からは悪臭が漂いはじめており、水を媒介とした病気や、病気を媒介する蚊の発生が懸念されます。

9歳のホセは、浸水した家から出るために、ありあわせの材料で作った橋を渡らなければならない困難を訴えます。橋といっても丸太や竹を渡しただけのものなので、小さな子どもたちは、トイレの汚水で汚れた水に転げ落ちる危険に直面しているのです。

 
渡した数本の竹を伝い、行き来する。辺りは一面の沼

周辺では蚊が増えており、ホセの5歳になる弟ビセンテは蚊に刺されてデング熱を発症し、保健所に担ぎ込まれました。彼らの祖母ホセファは、小さな子どもたちを病気から守る手立てがないことを嘆いています。「蚊が飛び始めるのは夕方5時半ぐらいの時間。蚊帳を吊ったベッドの中に身を隠していたとしても、蚊は小さな穴から侵入してきます。でも、まだ明るいうちに子どもを寝かしつけようとしたって、そんなの土台無理な話ですよ!」

4月に入り、天候は安定してきました。しかし、多くの人々が長引く避難生活を強いられる中、一日も早い復興に向けてやらなければならないことは山積みです。6月末まで続くプランの緊急・復興支援プロジェクトの詳しい取り組みはこちらをご覧ください。