●僕の先生はみんなのヒーロー  〜グアテマラ〜                   

(2008年1月8日更新)

グアテマラの活動地域にあるチルクビキム村の学校で教鞭をとるトニー先生はみんなのヒーロー!子どもたちは歌ありゲームありの、トニー先生の授業が大好きです。子どもたちは学ぶことの楽しさを知り、「誰もが夢を実現できる」をモットーに、未来を切り開く力を身につけています。   

トニーの生い立ち   

トニーの父も教師でした。母は貧しく電気のない家の中を明るく照らす、そんな存在。教育の重要性を理解する両親を持っていたトニーは、大変恵まれていました。 トニーの父は言います。「我が家の6人の子どもたちは、皆学校に通い勉強することができました。教育は子どもたちにとって何よりの財産です」

 
学校で授業をするトニー

人生を変えた恩師との出会い

トニーは小さい頃、自分の人生に大きな影響を与えてくれる人に出会いました。彼の小学校の先生だったビクターです。「誰もが夢を実現できること、低賃金しか得られない困難な状況から抜け出せること」をトニーに教え、彼の将来への視野を広げてくれました。ビクターの励ましのおかげで、トニーはまわりの友だちが次々に学校を辞めていく中でも、学校を辞めたいという気持ちが起きることなく勉強を続けられました。ビクターはトニーにとって先生以上の大きな存在。ビクターはプランの指導員でもありました。

トニーは小学校を卒業後、教育省の通信教育で高校を卒業。その後3年間、大学で教育課程を学び、教師になりました。


トニー先生の魔法の授業  

農村の先生は、とても早起き。ゴムの長靴を履いて、朝5時に家を出て、トウモロコシ畑の間をどこまでも続く、曲がりくねった長い道のりを2時間歩かなければなりません。オートバイに乗るのはまれです。学校に着くと、ドアを開け、窓を開け、6歳から14歳の子どもたちの授業に備えます。

チルクビキム村の学校の子どもたちは勉強が大好き!

 
トニーの授業を受ける子どもたち

音楽と歌のあふれる教室 
学校の一日は音楽で始まります。教室ではマリンバやタンバリン、バイオリンを弾く子どもたちの楽しそうなリズムと先住民族のマヤ語とスペイン語の歌声のシンフォニーが聞こえてきます。小さな学校は何マイルも先まで歌声が聞こえるような魔法のオルゴールに様変わり!国歌を含め、学校ではいつも子どもたちの歌声が聞こえてきます。

授業の前にマリンバ、タンバリン、バイオリンを弾く子どもたち 
 
国歌を歌う子どもたち

トニーの参加型教育法 
音楽を終えると、子どもたちは猿、ふくろうなど地元の動物の名前がついた丸テーブルに座り、授業が始まります。授業では子どもたちは代わる代わる黒板に行って単語を書き、正しい綴りで書けると、皆で「よくやったね!ブラボー!!」とほめ合います。そんな子どもたちは誇らしげです。毎日トニーは子どもたちが楽しみながら学べるように、新しい単語、数字や数のゲームを紹介します。時には中庭に出て、小さな石ころを使って新しく覚えた言葉や数字を地面に書くこともあります。

マヤの文化を教える

トニーは1週間に2回、学校の中の小さな部屋に泊まる日があります。それは彼が子どもたちにマヤ文化について教えるため。その日は村の人々がトニーの夕食を準備します。古代からの伝統が新しい世代にも引き継がれるように、子どもたちは種のまき方、先祖への祈りやマヤの象徴について学びます。子どもたちの学びへの情熱は、村全体にも活気をもたらしています。

あどけない笑顔のわんぱくな瞳をした子どもたちに、将来への恐れはありません。なぜなら、未来は自分で築くものだと知っているからです。

 
お母さんたちが用意した昼食を食べる子どもたち