●チャイルドが学校に通っていない理由 〜エチオピアの教育事情〜
(2007年10月5日更新)
| エチオピア教育省の統計(2004年)によると、約1,400万人の初等教育の就学年齢にある子どものうち、現在約1,000万人(68.4%)が就学している状態です。15年前は約19%という就学率でしたので、政府やNGOなどの努力により大幅に改善されたといえます。しかし様々な要因が就学率のさらなる改善を阻み、また就学しても多くの問題が教育現場にはあります。 |
| ●学校に通っていない理由その1: 「遠すぎる」 「女の子の誘拐の危険」 |
国全体で学校の数が不足しています。そのため子どもたちは何キロも歩いて遠い学校まで通わなくてはなりません。これは小さな子どもにとって大きな負担であり、特に女の子の場合は、強姦、略奪婚などを目的とした誘拐の危険性があります。エチオピアでは女の子は家で手伝いをさせ、十代半ば頃には“早すぎる結婚”の習慣もあり、その結果男の子と比べて低い就学率(59%)につながっています。
また、プランの活動地域であるシェベディーノ(#169)には歩いて通える距離に学校がないために、代わりに幼稚園に通っている子どもも多くみられます。 |
| ●学校に通っていない理由その2: 「お金がない」 「子どもも家計を助ける担い手」 |
| 授業料は無料でも、その他に教育にかかる費用があります。登録料、制服、ノート、鉛筆・・・貧しい家庭にとっては大きな負担です。またほとんどの家庭には多くの子どもがおり、子どもを学校に通わせたくても、その厳しい家計状況から全員を学校に行かせることはできません。さらに親のなかには、子どもの教育よりも、子どもが家を手伝う事を重視する人も少なくありません。そのため学校へ入学しても辞めてしまう中途退学者も多いのです。
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| ■過密状態の教室 |
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| ●学校に通っていない理由その3: 「悪い学習環境と低い教育の質」 |
| 子どもたちは学校へ行っても、教科書(2〜3人に1冊)やその他教材は十分になく、机やイス、図書室、実験室といった基本的な備品や設備が整っていません。多くの学校が木材と泥でできており、雨季には崩れてしまいそうな状態の学校も。また、トレーニングを受けた、やる気のある教師の不足(教師1人に対し児童100人の割合)という問題もあります。結果的に、こうした教育現場での問題が親の理解を得られない要因にもなっています。 |
| 《プランの活動地域での状況は? 》 |
| プランの活動によって、初等教育において大きな改善が見られます。例えば、ラリベラ活動地域(#127)では10年前に45%だった総就学率が、現在は2倍になりました。同じような成果がシェベディーノ活動地域(#169)でも見受けられます。またプランが支援する学校は支援していない学校よりも、現地語、英語、算数の成績が良いことが分かっています。さらに4〜6歳の子どものおよそ30%は就学前教育を受けています。これらの教育支援は、プランが活動地域に導入したことで、エチオピアの農村地域では非常に珍しいことです。
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| ■アジス・アベバ活動地域の児童たち |
| しかし上記の問題が完全に解決されたわけではありません。プランは学校に通っていないチャイルドやその親に対して、通学するよう働きかけますが、強要することはできません。プランは今後も、地元NGOや政府組織、コミュニティと協力して、学校の数を増やすことで学校へのアクセスを改善し、また家族の家計を改善するプロジェクトや、教師トレーニングなどを実施して就学率の向上を目指していきます。 |