小学校でケニアを語ってきました
学生ボランティア 原めぐみ
私は今年の2月、プラン・ジャパンが主催したワークキャンプに参加し、16人の参加者とともにケニアのエンブ地域を訪れる機会に恵まれました。私は初めてアフリカの大地を踏み、ケニアの人々と話し、ケニア社会の厳しさを知り、そしてエンブの青年たちの強さを見てきました。(詳しくはスタッフ日記「学生が見た!参加した!ケニアのワークキャンプ」)
帰国後、プラン支援者の会などでワークキャンプの報告をさせてもらっているうちに、ケニアでの経験を日本の人々に伝えることがケニアの友人への一つの恩返しになると感じ始めました。
そして今回、大阪の小学校でケニアを取り上げた授業を行ってみないか、というお話をいただいた時、これはやるしかないと思ったわけです。また、「世界に対して見聞を広め、他者への思いやりを持てるよう、自分の生活を振り返る機会を作りたい」という、プランの支援者で、今回ご依頼いただいた保護者の声にも大いに共感しました。
本授業は、50人の小学校5年生とその保護者の方々が対象でした。45分間の授業の中に何をどれだけ組み込むか、PTAのお母さん方やプランのスタッフの方と一緒に授業案を練り、悩んだ末に、プラン・ジャパンの開発教育教材から、「夢のこいのぼり」を使用することにしました。

■「夢のこいのぼり~現実の村」
こいのぼりには、ケニア、エンブ地域の子どもたちによって2枚の絵が描かれています。表には子どもたちの「現実の村」、裏には「理想の村」の絵です。この教材を使うことにより、ケニアの子どもたちが現在どのような状況下で暮らしているのか、また自分たちが住む場所を将来どのようにしていきたいのかが理解できるようになっています。
この授業を通して、私が伝えたかったことは2点です。1つは、経済面・衛生面・教育面で厳しい状況下にあり、またドラッグやHIVとエイズの危険と常に隣合わせのケニアの子どもたちが、それでも希望を捨てず将来を夢みて必死に勉強したり、家族の手伝いをしたりしているということ。そしてもう1点は、ケニアの子どもたちの写真や、使っている教科書やノートを実際見ることにより、「遠いどこかの国の子どもたち」ではなく、違うところもあるけど同じところもある身近な存在として感じてもらいたいという点です。
10月23日当日、6時間目に授業に招かれた私は元気よく「ジャンボ!!(スワヒリ語で「こんにちは」の意)」の挨拶から授業を始めました。
最初は、写真を使ってケニアの小学生の生活を学びました。子どもたちは元気がよく、率直な意見をたくさん投げかけてきてくれ、保護者の方々は真剣に私の話に耳を傾けてくれました。次に大きなこいのぼりを広げた時、子どもたちは描かれた絵を細部まで見ながら、何が描かれてあるのか考えていました。こいのぼりに描かれたものを解説すると「わぁ!」「うへぇ~!」などと素直なリアクションが起こり、ケニアの社会問題を難しそうな顔をしながら、けれども真面目に聞いてくれました。

■「理想の村」の面を子どもたちと一緒に読み解く
授業も終盤をむかえ、授業全体の学習のまとめに入り、チャイムが鳴りました。その瞬間、一人男の子が「なんか中途半端やな~」とつぶやいたのです。私ははっとしました。なぜなら、まさにその時、私が感じていたことを彼に代弁されたからです。私自身、「やりたりない」というのが正直な感想だったのです。私が言ったことは伝わったかな、子どもたちは理解していたかな、発起人のお母さん方の希望に応えられただろうか、声をかけてくれたプランの意向に沿えただろうか、などなど反省点が残ります。
しかし授業後、「子どもたちは今でもジャンボ!と言っている」や「保護者の方々がPTAでもっとこんな活動をしよう!」と言ってくださっているとお聞きしました。ケニアで踏んできた私の一歩が作ったこの授業が、子どもたちと世界を繋げる小さな一歩になったのだと、喜びと感謝の気持ちが溢れました。
※プラン・ジャパンの開発教育教材や講師派遣についてはこちらをご覧ください。
http://www.plan-japan.org/school/
プラン・ジャパン Staff日記

