2007/10/18

プラン中国スタッフの1日

Filed under: Asiaアジア — zzz @ 15:44

プラン中国 菅野文美(すげのふみ)

こんにちは。プラン中国事務所で教育アドバイザーをしております、菅野文美(すげのふみ)です。

プラン中国の教育プロジェクト全てのコンテントの質を向上させるのが主な役目です。例えば、トレーニングの開発やプロジェクト成果の研究をおこなう教育や各方面の専門家と話し合ったり、他のNGOや国際組織と連絡をとって経験や教訓を分かち合います。また、現地の政府のお役人さんやプランのローカル・スタッフがプロジェクトを設計、実施、モニタリング・評価する力を伸ばせるよう、トレーニングや日頃のコミュニケーションを通じて支えます。そして彼らから多くを学びます。

「中国のような経済発展の目覚しい国でプランのスタッフはどんな活動をしているの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、私のある一日を紹介させていただくことで、「あ、そういうことをしてるの」と少し感じを掴んでくだされば幸いです。

※ちなみに、今月25日、27日はプラン中国の活動報告会がありますので、「もっと知りたい!」「まだ疑問がたくさんある!」という方は是非いらしてください!

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この日はプラン・チャイナの教育チーム総勢5名で淳化県に日帰り出張です。淳化県はフィールド・オフィスのある5つの県の中でも西安の本部事務所から最も近い県で、車で約3時間の旅です。しかし、地方都市である西安とはかけ離れたのどかな農村の背後には、中国の経済発展から取り残された貧困が潜みます。


■淳化県の市場の様子

お昼前に到着。今日最初の目的は教師トレーニングの視察です。

県教育局に向かうと、北京から招いた専門家、現地のトレーナー、プラン・スタッフ、教育局役人がトレーニングの管理体制について話し合っています。今回は県中の小学校教師約700名をトレーニングするため、安全管理も大仕事です。このため、教育局は村の学校の使わなくなった教室と宿舎を改造してトレーニングセンターにし、この学校の校長先生をいれた責任チームを作りました。

このトレーニングセンターは将来、プランだけでなく政府自身がトレーニングを行う際にも利用されます。このように私たちはなるべく政府の主導性を守りながら、政府の能力が足りない現地トレーナー養成などに力を入れます。

今年の教師トレーニングは大人気で、プランの活動地域以外の学校にもトレーニングを拡大させる教育局が続出しました。

お昼の後は教師トレーニングの専門家と現地トレーナーの打ち合わせに同席しました。

これらの現地トレーナーは、活動地域の教師の中から厳しく選抜された、やる気と能力に満ちた人々です。彼らは北京の専門家による2度にわたるトレーニングと夥しい数の課題をこなした後、夏休みを返上して自分の県の先生たちにテーラーメイドしたトレーニングをおこなっていたのです。専門家は現地トレーナーが他の先生たちにトレーニングをする様子を観察し、どのようにしたらより効果的に教えられるかをこの打ち合わせで話し合います。このようにプロジェクトが撤退した後にも現地トレーナーが長期にわたり現地の先生をサポートできるよう、徹底的に現地トレーナーの能力を高めます。

この専門家によるトレーニングは皆をクタクタにさせるほど内容が濃いことで有名ですが、現地トレーナーは皆、彼女の真摯な態度に心を打たれてトレーナーとしての意識と能力を高めていきます。この打ち合わせからも私には入り込めないような信頼関係が専門家と現地トレーナー間に築かれているのが感じられました。私も現地トレーナーと交流し、今後どのようにして彼らに効果的な支援を提供できるか考える材料をたくさんもらいました。


■教師トレーニングの様子
ただ教壇から一方的に生徒に教えるのではなく、生徒をどのように授業に参加させるかを教えるために、教師トレーニング自体が様々なインターアクティブな手法を使いながら進められる。

今回の出張の最後は、村のある小学校に行き、子どものためのサマーキャンプを視察しました。これは中国郷村教育促進会というNGOに委託して試験的におこなっている活動です。

夏休みを利用して、海外や中国国内から来た大学生や学校教師のボランティアが農村の小学校で子どもたちを集めて約3週間の課外活動をおこないます。英語や科学にはじまり、スピーチ、中国の伝統切り絵、自分の村を知るための社会調査、自分と世界と宇宙を知るための哲学など、子どもを主役にして自由な発想力と行動力を育てる活動がもりだくさんで、子どもは大喜びです!


■中国郷村教育促進会によるサマーキャンプのスピーチのクラス。
一人ずつ自己紹介をすると、みんなとボランティアの先生が暖かく褒めてくれます。


■みんなで作った中国の伝統切り絵共同作品。
ボランティアとして参加している中学校の美術の先生が子どもたちに教える。

休み時間もボランティアの先生たちを離しません。狭い村で生活し、詰め込み式教育を受ける農村の子どもたちにどのようにして自分自身、自分の村、そして社会を良い方向に変える意識と力を養うかが私たちの大きな課題です。このように様々なNGOとのネットワークを築き、お互いの資源を利用し合うことでより効果的に活動するのもねらいです。

午後5時ころ西安への帰路に着きます。今晩8時の列車で北京に行き、明日は多国籍企業のX社とのミーティングに出席します。「遅い!もう間に合わないよ!」と運転手さんにおこられながらの出発。

車がデコボコ道を懸命に走っているところへX社より電話がはいりました。「明日の9時までに30ページ相当のパワーポイント資料を用意して」と。
車内で至急資料作成に取り掛かりましたが・・・しばらくして上司の教育マネージャーも私も車酔いでぐったりしてしまいました。

ようやく西安に到着し、その後北京まで12時間の夜行列車の中、そして北京名物の渋滞に巻き込まれたタクシーの中で資料作成を続行し、朝9時きっかりにホテルについて無事先方にメールで送付しました。

近年中国の経済発展にともなって、多くの先進国が中国への二国間援助を徐々に打ち切る傾向にある一方、企業はその社会的責任活動の一環としてのコミュニティ開発支援を増やす傾向にあります。私たちがX社と討議しているプロジェクトも、X社の持つ技術や社員を有効に利用しながら、中国ではまだ政府の政策と資源投下がほぼ空白状態の、6歳以下への教育と保健サービス提供のモデルを開発することを目指しています。NGOは企業の経済・人・技術的資源を利用してプロジェクトの効果を上げ、企業はNGOのコミュニティ開発の専門性と創造性を利用して自らのブランディングと社員のやる気を向上させることで、お互いに意義のある活動となります。

長々と失礼いたしました。ここまでお付き合いいただいた方は、プランの中国での活動を少しは身近に感じていただくことができたでしょうか。「もっと知りたい!」「まだ疑問がたくさんある!」という方は是非10月25日と27日に開催する報告会にいらしてください。


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2007/10/3

チャイルド・プロテクション・トレーニング

Filed under: Japan日本, 事務局より — zzz @ 17:25

チャイルド・プロテクション・チャンピオン(※) 塚谷ことみ

※チャイルド・プロテクション・チャンピオン:
プランでは、子どもたちを守るための様々な取り組みをしています。各国事務局では、その担当職員をチャイルド・プロテクション・チャンピオンと呼んでいます。

バンコクで開催された、プラン・アジア地域のチャイルド・プロテクション・トレーニングに参加してきました。

『チャイルド・プロテクション』とは、『子どもたちに危害をおよぼす事がらをとりのぞくこと、また、それらの発生を防止するための、おとなや行政の責任と活動』を指して使われる言葉です。

私たちの身近にも、チャイルド・プロテクションにもとづいた仕組みはたくさんありますね。
例えば、家電のチャイルド・ロック、自動車のチャイルド・シート、上着の背中の反射板、引き出しなどにつけるストッパーなどの『事故』対策がそうです。

一方で子どもたちは、『虐待』という危険からも守られなくてはなりません。
この、とても残念な現実は、世界中のどの国でも直面していることですが、プランが活動している開発途上国では、搾取、児童労働、人身売買など、貧困が根底にあるために起こる虐待と向き合う必要があるのです。

今回のトレーニングに参加した31名のうち、日本事務局から参加した私以外は、すべてアジア15ヶ国のプラン活動国のスタッフでした。
日々子どもたちと顔を合わせて仕事をしている彼らと1週間過ごし、日本での活動をフィールドの子どもたちを守ることにつなげるために『私に』出来ること、それを見つけて実行しなくちゃ! という思いを新たにしました。

プランで働くスタッフにとって、子どもたちを守る理由はただひとつ。
それは、『子どもたちには、あらゆる危険から守られ、安全に暮らし、健康に育つ権利があるから』に他ならないのです。
PlanのCEO(最高経営責任者)のトム・ミラーは、プランのスタッフ全員に宛てて、はっきりと次のメッセージを出しています。
『プランの活動を行うとき、その中心にはいつも子どもたちがいます。その子どもたちを守ること、それ以上に大切なことは私たちにはありません。』

チャイルド・プロテクションがあってこそ、プランの地域開発活動の効果は高まります。
皆さんも、プランの活動を通して、それを支えるチャイルド・プロテクションを感じてみませんか。

※おまけ:バンコクの街にて。


■静かできれいだった近くの公園。
会議中は冷房で冷え切ってしまうため、夕方はまず外に出て暖をとりました


■カノムブランという、固焼きクレープのようなお菓子。
黄色いのは卵の黄身です。1個40円。


■ホテル32Fの会議室から。ひどい大気汚染や交通渋滞を目の当たりに。
バンコクは都会で高層ビルも多いですが、取り壊し中のビルにホームレスの家族が暮らしていたりします。


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