2007/3/19

15時間マイナスのグアテマラから、こんにちは! (No.3)

Filed under: America中南米 — zzz @ 17:56

スポンサーシップ部  橘 祐子

Hola!(こんにちは!) 
私は3月6日から9日までエル・プログレッソ活動地域内のサラマ事務所に滞在しました。バハ・ベラパス県にあるサラマ事務所では、先住民族が多く住むコミュニティでの活動を行っています。

今回は、サラマ地区での小学校・家庭訪問の様子をお届けします。

■ 農村部の小学校と家庭訪問
皆さんは、小学校に通っていない・通えない学齢期の子どもがいることについて、その背景や理由として、どのようなことが思い浮かびますか? 例えば、内戦を含めた戦争、貧困、地理的条件、性差別、親の理解不足など、さまざまな要素を思いつかれるのではないでしょうか。

グアテマラも他の多くの国と同様、都市部に比べて農村部の子どもの就学率が低い傾向にあります。統計によると、グアテマラの農村部において、小学校へ通っていない子どもの割合は17%、また3年生まで修了するのは小学校入学者100人当たり47人、6年生まで修了するのは29人と言われています。また、国全体において、女の子の就学率が低いと言われています。

今回は、サラマ事務所から車で約1時間の距離にあるサンタ・リタ村の小学校を訪問し、実際に教師やいくつかの家族、子どもたちと話してみました。
この村の家庭のほとんどは農業従事者です。


■村へ向かう途中、サラマ市内が望める

サンタ・リタ小学校の児童数は146人。家ではアチ語(マヤ民族の言語のひとつ)を話し、学校ではスペイン語で勉強する、という児童が多くいます。


■女の子の多くは民族衣装を着ている

校長や教師、給食当番の母親たちの話では、この村の学齢期の子どもは、ほとんど小学校に通っているようです。
ただし、5・6月の種まきと8月の畑の整備の時期になると、特に男の子は家族の手伝いで授業を休むこともあるそうです。また、小作農の家族の場合、コーヒーや綿花の収穫期となる1・2月は海岸地方へ家族ごと出稼ぎに行ってしまうため、一時的に不在となる児童も出るそうです。

3年生と6年生の数名と彼らの親と話す中で、きょうだいの通学状況も垣間見ることができました。
例えば、17歳の女の子がいる2つの家庭では、彼女たちが3年や4年で学校を辞めた理由として、教師による体罰がひどく、学校に行きたくなくなったという話も出ました。(現在は、状況が改善され、ひどい体罰があれば、その教師は告発され処罰されます)

 

現在小学校に通う児童の親の世代は、内戦の時代で学校に通えなかった人も多く、教育の重要性を実感できないということもあるようです。また、経済的な理由だけではなく、マチスモ(男性優位主義)の影響、体罰、子ども自身が勉強が嫌いで通学しない、そして他の村のケースですが、出生登録がないために通学できない子どもいます。

地区全体としてみると、6年生までの教育で十分と考えている家庭、女の子は6年生まで行かせなくてもよいと考えている家庭、経済的に厳しくても、何とか中学に進学させたいと考えている家庭、子ども自身が働きながら資金を工面して中学や高校で勉強している家庭など、家庭によって教育についての考え方が異なる状況も見えてきました。

 

 
■上の写真の家族は子どもが9人、息子の家族を含めて15人の大所帯。

娘2人が3年生で、それぞれの将来の夢は教師と看護師。父親に話を聞いてみると、「息子たちは自分の稼ぎで中学校以上に通ったが、娘たちの中学進学費用は私が工面するつもりだよ」という返事でした。

プランは、収入増加、子どもの権利理解促進、虐待防止、教育の質改善、出生登録推進などのプロジェクトにより、住民たちが現状の課題を解決し、子どもたちが通学できる環境づくりを進めていきます。

■ おまけ : 子どもたちの将来の夢は?
サンタ・リタ村で聞いた子どもの声を紹介します。

【3年生】 


■「スペイン語が好き。将来は小学校の先生になりたいの」
 


■(左端の男の子)「6年生までは勉強する。将来の夢?まだ決めてないな」 


■(左端の女の子)「秘書か先生になりたいわ」


■(右端の男の子)「僕の将来の夢は、警察官だよ」

【6年生】


■「家の手伝いをするから中学校には行かない。将来は兄さんみたいに軍隊に入りたい」


■「中学にも進学して、将来は先生になりたい」

Hasta pronto! (またね!)


ボランティア・寄付ならプラン・ジャパン

2007/3/13

フィリピン出張

Filed under: Asiaアジア — zzz @ 14:46

広報・マーケティング部 松尾朋美

昨年10月にプラン・ジャパンの新評議員に就任した金山智子さんと長田百合子さん。先日、活動国視察する両評議員を取材するカメラマンに同行しフィリピンへ行ってまいりました。今回の視察の中で私にとって印象的だった3つの地域についてご報告します。

今回の訪問先は、島国フィリピンのほぼ中央、ミンドロ島の西部、西ミンドロ州。その中で、プランがこれから活動を始める地域と、コミュニティ全体の生活レベルの向上が確認されて、プランが撤退する地域の両方を視察しました。

1つ目は、プランが今年7月に撤退するリザール町セントニーニョ村。ここでは、Fish for Every Family Project というプロジェクトが実施されました。魚の養殖や、養豚、野菜作りにより収入を得て人々の生計を安定させることを目標としています。

今回訪問した養殖場では、ティラピアの稚魚を生育段階に合わせて4つのいけすに分け、十分な大きさになると、飼育用の池に移します。(ティラピアは、鯛の仲間の淡白な白身魚で、中華風のあんかけにしたお料理を何度かいただきました。)

 
■(左)ティラピアの稚魚を飼育するいけす
■(右)養殖マニュアルを確認する長田評議員。

この場所には、他に豚や鴨が飼育され、更に菜園も併設されています。

 
■(左)養豚場の母豚。大きさに圧倒されました。
■(右)子豚や子鴨もいたのですが、かわいい反面切ない気分にも・・。

 

2つ目は、同カリンターン町タンヤグ村。こちらも今年7月にプランが撤退する村です。ここでは、小学校を訪問しました。


■日本ってどこだか分かる?との質問にはしゃぐ子どもたち。

余談ですが、ほとんどの女の子は、編み込みのヘアースタイル。学校の規則なのかと思いましたが、この髪型が今大人気なのだそうです。


■ 普段の活動について話すコミュニティボランティアと金山評議員

その後、コミュニティボランティアの大人たちと、プランの活動について話をしました。
この地区では、リーダーシップや、子どもたちのしつけについてのセミナーを月1回の頻度で開催しており、その内容は日常生活ですぐに活かせるので、満足だとの声が多く聞かれたので、具体的にはどういう風に役立てているのかと聞いてみました。

リーダーシップのセミナーを受けた後に、最年少で地区のリーダーになった27歳の男性は、セミナーで学んだ、人々の意見をどのようにまとめて、同意を得ていくかというプロセスを今でも応用している、と話していました。
もう一人の女性は、これまでは、家で子どもが騒げばすぐに手を出したし、成長にも無関心だったけれど、「子どもの権利について理解し、体罰ではなく、愛情を持って育てましょう」というセミナーに参加し、子どもたちときちんと話をするようになったそうです。子どもたちの成長が楽しみ、と笑顔がこぼれていました。

 

3つ目は、プランがこれから本格的な活動を開始する、カリンターン町の山岳部、ポイポイ村です。ここには、少数民族のマンニャン族が暮らしています。

多くのマンニャン族は、独自の文化を守り、心ない人々からの差別から逃れるため、海岸部から山岳部に生活の場を移してきました。そのため、比較的アクセスの良いポイポイ村でも、中心地のサンホセから、山の麓まで車で1時間近く走り、その後徒歩で45分という場所にあります。

■マンニャン族プロジェクト担当プラン・スタッフのカルロ・ラセリス。
この担当になる前は、ぽってり体型だったけれど、14の担当地区の中には徒歩4時間というところもあって、今はだいぶ筋肉質になったと笑っています。

この村で一番印象的だったのは、小学校の子どもたち。

■プランの支援による学用品支給。今後は保健衛生のプロジェクトでも支援継続が決定。  

 
■真剣なまなざしで、ノートを取るこどもたち。

■ きょうだいが多く、日中は両親が畑仕事をしているため、学校には小さいきょうだいを連れてくる子どもたちもいます。帰り道には、水を汲んで帰ります。
 

 
■(左)サンホセプログラムユニットマネージャーのエーリー。
明るくて聡明な彼女が話し始めると、子どもたちも大人たちも引き込まれてしまいます。
■(右)エーリーは足を怪我しているので、ポイポイ村の村長さんと水牛に乗って来ました。
プラン・スタッフと地域の人々の信頼関係を垣間見ることができました。

今回の視察は、実質2日間というタフなスケジュールでしたが、そのなかで支援の成果とこれからの課題とを感じ取ることができました。また、同行しているプラン・フィリピンスタッフとの会話やブリーフィングのなかで、プラン・ジャパンの金山、長田両評議員からは、それぞれの専門の観点で活動の進捗や成果についての情報発信のあり方を提案するなど、濃密な2日間となりました。
限られた人員のなかで、いかに撤退後の地域をモニタリングするかなど、残されている課題をクリアできるよう、支援を続けていきたいと思います。


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