15時間マイナスのグアテマラから、こんにちは! (No.2)
スポンサーシップ部 橘 祐子
Hola!(こんにちは!)
私は2月14日から拠点を首都からエル・プログレッソ活動地域内にある5事務所の1つ、ハラパ事務所に移し、児童虐待防止ネットワーク(*注1) の関係機関・施設訪問や、学校・コミュニティにおける性教育(HIV/エイズ予防教育)の視察などをしています。
(*注1)プラン・ジャパンは『プラン・マンスリー・サポーター』による寄附金の一部を、児童虐待防止全国ネットワーク支援プロジェクトに活用しています。【詳細はこちらの報告書をごらんください 】
◆虐待を受けた子どもたち
プランの支援する児童虐待防止全国ネットワークのメンバーのNGOや教会が運営する、虐待被害にあった女の子のための保護施設を訪問する機会がありました。 そこは、あるNGOがプロテスタント系教会の寄附で運営しています。施設とは離れた場所に専用の学校があり、女の子たちは小学校1年から中学校1年までのクラスに分かれて教員の子ども数名をとともに勉強しています。写真の中の男の子たちは教員の子どもです。

■学校で歓迎の歌を披露する児童 ■ 蝶や花の衣装で歌と踊りを披露
NGO職員の説明によると、この施設に入居している女の子27人全員が、裁判所の判決により保護されてきて、約65%が性的虐待の被害者だそうです。歌や踊りの最中や教室の中でも、表情の硬い女の子が数名いたのが気になっていましたが、私が外国人というだけの理由ではなく、複雑な過去を抱えていることも大きな要因に思われました。
グアテマラでは身体的虐待のほか、性的虐待による被害が深刻と言われています。日本でも児童虐待は社会問題として認識されてきていますが、日本での虐待の傾向をご存知ですか?
(厚生労働省の平成17年度の調査報告によると、身体的虐待とネグレクト(育児放棄)がそれぞれ40%前後を占め、心理的虐待が約17%、性的虐待は約3%です。)
しかしながら、訪問中に見たものは、もちろん暗い面ばかりではありません。5年生の女の子は、自分たちを温かく迎え支援してくれている人々への感謝の辞を、堂々と自信を持って述べてくれました。教室でも笑顔で質問に答えてくれた女の子も複数います。
また、施設の方では「本当の家族のような理想的な環境をつくり、家族の温かさを感じられるように」という配慮のもと、両親のように彼女たちに接する夫婦1組が住み込んでいます。訪問したとき、幼少のため学校に行っていない3歳の女の子が“お母さん”といっしょに残っていました。多少の言語障害があるものの、私に一生懸命話しかけ、部屋の案内をし、いっしょに遊びたがってトランポリンへ連れて行かれました。

■いくつもの畑を通り過ぎて、ようやく到着した広大な敷地に立つ施設。(安全面、圧迫感を減らす目的もある)
(彼女たちの権利保護のためにも、写真をウェブサイトに掲載することはできません。ご了承ください。)
このような部分も体験したことで、表情が硬かった女の子たちも、いつの日か緊張や警戒心が和らぎ、自然な笑顔が取り戻せるようになるだろう、という期待が持てました。
◆学校における性教育
プラン・グアテマラでは、HIV/エイズに関し、予防教育を含めた正しい知識の普及活動や、HIV/エイズとともに生きる人々の権利を守るための活動を実施しています。小学校4年から中学校1年までの学年別教材を用い、小学校で対象学年の児童たちに性教育およびHIV/エイズ予防教育を行うのも、この活動のひとつです。
ちょうど教材配布予定の学校があり、授業の様子を見せてもらうため、性教育・HIV/エイズ予防教育を担当するベッツィ職員とともに訪問しました。ハラパ事務所から車で土煙を上げて走ること1時間で、山間部のタルペタテス村の小学校に到着です。余りの眩しさと土埃に、サングラスなくしては眼も開けられません!

■出迎え代表の児童。空が青い!
この日は、5年生が10人中6人、6年生は13人中9人が出席。この時期は、この地域のコーヒー豆の収穫期ということもあり、家族の手伝いをするために毎日は学校に来られない児童もいます。
教師は事前に教師向け講習を別途受けているので、教室ではベッツィと2人で児童たちのグループワークをサポートします。5年生は、成長とともに現れるからだの変化を教材で学んだ後、ワークブックに復習で書き写したり、その変化は男の子/女の子特有のものか、両方に現れるものを色鉛筆で塗り分けていました。「これはどっち?」と児童から質問を受けましたが、単語の意味が分からなかった私は即答できず、辞書の助けを借りて、ようやくお役に立てました。ちなみに、質問は「喉仏が大きくなる」でした。

■ ベッツィから説明を聞いた後に、グループワークに入る5年生
6年生の教材は、短いお話の中に、成長とともに現れるからだの変化が散りばめられており、やがて訪れる変化に対して恐怖や誤解を取り除けるように工夫されています。ワークブックに生殖器の説明があり、それぞれの俗称ではなく正式名称を学びました。説明だけではなく、ゲーム感覚を取り入れた学習が行われています。実際に児童たちは仲間と競争して単語の穴埋めをしていました。

■グループの1人が音読して読み聞かす
最後に6年生の一部に質問してみました。
私 : 「これまで、お父さん、お母さん、きょうだいと、今日の話にでてきたような体の変化の話をしたことがある?」
全員 : (首を横に振る)
私 : 「友だちとは? 私は、友だちと話すことは多かったけれど。」
全員 : 「ない・・・」(モジモジしている)
私 : 「でも、今日からは話せるかな?」
全員 : 「うん」(顔を見合わせてうなずく)
この学校は、まだ性教育の授業が始まったばかり。まだ児童たちにも恥ずかしさが残る部分が見られましたが、この日の授業を皮切りに彼らがどのように変わっていくのか、楽しみです。
◆おまけ: 2月20日はカーニバル(謝肉祭)!
この日は、学校の授業はなく、子ども向けのイベントが開催されていました。プランがイベントを経済面で支援することはなく、学校やコミュニティの人々が資金を出し合って行います。
カーニバルでは、卵の殻に「ピカピカ」(紙吹雪)を詰めた「カスカロン」というものを友だちの頭の上で叩いて割ったり、ピカピカだけを頭の上に降りかけたりするのがお決まり。私も、子どもたちのピカピカ攻撃にあい、やんちゃな男の子にはカスカロンをパンッ!と頭の上で割られました。結構痛かったです(笑)

■「カーニバル、大好き!」「ピカピカがいっぱいで、きれいでしょ?」
Hasta pronto! (またね!)
プラン・ジャパン Staff日記


















